評価センター資料閲覧室
(財)資産評価システム研究センター

家屋評価
 
目  次
1  総  論
2  家屋の評価
  (1) 家屋の価格
  (2) 家屋の評価に従事する者
  (3) 評価及び価格の決定
  (4) 不動産取得税の価格との関係
   
3  固定資産評価基準
  (1) 固定資産評価基準の意義
  (2) 家屋の評価方法
  (3) 建築費と固定資産評価基準による再建築費の関係
   
4  家屋の意義等
  (1) 家屋の意義
  (2) 家屋の認定
   
5  家屋評価の仕組み
  (1) 評価額の算出方法
  (2) 評点数の算出方法
  (3) 再建築費評点数の算出方法
  (4) 再建築費評点基準表
  (5) 市町村長による再建築費評点基準表の補正等
  (6) 損耗の状況による減点補正率
  (7) 需給事情による減点補正率
  (8) 評点一点当たりの価額
   
6  評価の均衡等
7  価格の据置制度と評価替え
8  評価基準(家屋 平成15年度)の改正点
9  家屋評価の方法(図)
 
   
  総  論
     
 
主な根拠法令・通知等
         
      法 …………………… 地方税法
          (昭和25年7月31日法律第226号)
         
      評価基準 …………… 固定資産評価基準
          (昭和38年12月25日自治省告示第158号)
         
      取扱通知 …………… 地方税法の施行に関する取扱について(市町村税関係)
          (昭和29年5月13日自乙市発第22号自治庁次長通知)
         
      プレハブ準則………… 工場量産組立式(プレハブ方式)構造建物に適用する再建築費評
        点基準表(準則)について
          (昭和41年11月30日自治固第140号固定資産税課長通知)
         
      ログ準則  …………… 専用住宅用丸太組構法建物に係る再建築費評点基準表(準則)について
          (平成11年5月18日自治評第21号自治省資産評価室長通知)
         
      建築設備通知………… 家屋の建築設備の評価上の取扱いについて
          (平成12年1月28日自治評第5号資産評価室長通知)
         
      損耗減点補正率通知… 家屋の損耗減点補正率の適用方法等について
          (平成12年9月1日自治評第37号資産評価室長通知)
 
   
  家屋の評価
   
 
(1)
 
家屋の価格
(法341X)
       
   
  価格=適正な時価
   
  適正な時価=正常な条件の下において成立する取引価格
         
   
判例
 適正な時価
         固定資産税はいわゆる物税であって、課税客体である固定資産そのものの価値に着目して課せられる財産課税であるから、担税力はそのもの自体の有する客観的価値に応じて決定されるべきであるところ、建物の固定資産税課税標準額についても、建物自体の有する客観的価値、つまり適正な時価によって決定するのが相当である。右の見地からすれば、建物を新築するにつき要した費用は当該建物を建築する際の特殊事情に左右されやすく、必ずしも適正な時価と一致するものではないのに対し、評価客体と同一のものを再建築し、これに要した費用に各種増減価を施してその価格を決定する方法、すなわち再建築価格方式は適正な時価を算出する最も妥当な方法であるといわなければならない(京都地裁昭和50年12月12日判決・昭和48年(行ウ)第12号、判例タイムス 338号、判決理由抄録)。
     
 
(2)
 
家屋の評価に従事する者
(法 404@、405)
       
   
  固定資産評価員(特別職)
   
  固定資産評価補助員(通常は一般職員が兼務)
     
 
(3)
 
評価及び価格の決定
(法 403、 408、 409@、A、C、 410、 411)
         
家屋の評価及び価格決定等の仕組み
 
     
 
(4)
 
不動産取得税の価格との関係
法73の21、法409A
取扱通知第3章第5節34
       
   
@
   道府県知事は、固定資産課税台帳に固定資産の価格が登録されている場合はその価格により、固定資産課税台帳に価格が登録されていない場合は、固定資産評価基準によって不動産取得税の課税標準となるべき価格を決定し、その価格その他必要な事項をその不動産所在地の市町村長に通知する。
   
A
   固定資産評価員は、評価する家屋について道府県知事から市町村長に通知された価格があるときは、その通知に係る価格に基づいて評価をする。
   
B
   税務行政の簡素化、地方公共団体間の協力態勢の確立、評価の統一という観点から設けられている。
         
         
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  固定資産評価基準
       
  (1)  
固定資産評価基準の意義
(法388@、403)
   
  評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続
         固定資産評価基準は、固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続について総務大臣が定めているものであり、市町村長は固定資産税における固定資産(土地、家屋及び償却資産)の価格の決定に当たっては、この固定資産評価基準によらなければならないものとされている。
         
   
判例
 「固定資産評価基準によって」(法 403@)の意義
         固定資産評価基準は、法388条1項に基づき、その明示的具体的委任を受けて、自治大臣が固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続きについて市町村間の評価の統一均衡化を図るために発したものであって、昭和37年改正法によって、固定資産評価基準に「よって」固定資産の価格を決定しなければならないと定められ、あわせて法388条1項において固定資産評価基準を定め告示することを自治大臣に対し、明示的具体的委任をした経緯を懲すると、市町村長は、固定資産評価基準に従って評価をなすべく義務づけられているものと解するのが相当である。その意味で固定資産評価基準は法的拘束力を有しているものといわなければならない(最高裁(l小)昭和61年12月11日判決・昭和58年(行ツ)第55号、判例時報1225号、判決理由要旨)。
       
   
判例
 「固定資産評価基準によって」(法 403@)の意義
         地方税法によれば、被告は自治大臣が定め、告示した固定資産評価基準(同法 388条1項参照)により建物の価格を決定するように義務づけられており(同法 403条1項)、裁量の余地はない(京都地裁昭和50年12月12日判決・昭和48年(行ウ)第12号、判例タイムス 338号、判決理由抄録)。
     
 
(2)
 
家屋の評価方法
(評価基準第2章)
   
  再建築価格方式の採用
         固定資産税における家屋の評価は、再建築価格を基準として評価する方法が採用されている。
         再建築価格方式は、総理大臣の諮問機関である固定資産評価制度調査会(昭和34年〜昭和36年)の審議、答申において、家屋の評価方法として最も適当であるとされたものである。
   
  固定資産評価補助員(通常は一般職員が兼務)
         
 
検討された評価方法
   
@
 再建築価格を基準とする方法
   
A
 取得価格を基準とする方法
   
B
 賃貸料等の収益を基準とする方法
   
C
 売買実例価格を基準とする方法
         
       再建築価格(再建築価額又は再建築費ともいう。)とは、評価の対象となった家屋と同一のものを、評価の時点においてその場所に新築するものとした場合に必要とされる建築費をいう。
       この場合における「同一のもの」とは、伝統的建物の復元のように構法、施工法、使用資材等の全てが完全に同一のものをいうものではなく、評価時点において家屋の構造、規模、形態、機能等が同一であり、当該家屋を構成している資材とその量がほぼ同様であるものをいい、一般的な構法等の中から当該家屋と同様のものを当てはめることによって「同一のもの」とするものである。
       これは、建築分野においては、建築技術の革新、社会的、経済的状況の変化により家屋の構法、施工法、使用資材等も常に変化するため、新築当時一般的であった資材が、現在は入手しにくい高価なものであったり、生産されなくなって市場にないものになっている場合があり、復元のような考え方では、適正な評価がなされなくなるためである。
         
   
判例
 再建築価格方式の妥当性
         また、原告は、新築家屋の場合には、実際に要した建築費を基準にすべき旨主張するが、新築の場合にのみ異なる扱いをすべき合理的理由は見い出せず、この場合においても評価基準により算定すべきものと思料するが、その理由は次に述べるとおりである。すなわち、固定資産税はいわゆる物税であって、課税客体である固定資産そのものの価値に着目して課せられる財産課税であるから、担税力はそのもの自体の有する客観的価値に応じて決定されるべきであるところ、建物の固定資産税課税標準額についても、建物自体の有する客観的価値、つまり適正な時価(地方税法341条5号)によって決定するのが相当である。右の見地からすれば、建物を新築するにつき要した費用は当該建物を建築する際の特殊事情に左右されやすく、必ずしも適正な時価と一致するものではないのに対し、評価客体と同一のものを再建築し、これに要した費用に各種増減価を施してその価格を決定する方法、すなわち再建築価格方式は適正な時価を算出する最も妥当な方法であるといわなければならない(京都地裁昭和50年12月12日判決・昭和48年(行ウ)第12号、判例タイムス 338号、判決理由抄録)。
         
   
判例
 再建築価格方式の妥当性
         ところで、評価基準は、家屋の評価方法として、再建築費を基準とする価格方法、いわゆる再建築価格方式を採用している。この方法は、評価客体たる家屋と全く同一のものを評価の時点において再建築する場合に必要とされる建築費(再建築費)を求め、これに各種増減価を施して家屋の価格を決定するものであり、建物を現実に新築した際の特殊事情に左右されることなく適正な時価を算出することのできる最も妥当な方法である(福岡地裁平成2年11月6日判決。昭和60年(行ウ)第9号、判決理由抄録)。
         
   
判例
 評価基準による評価の合理性
         A市長は、本件建物について評価基準に定める総合比準評価の方法に従って再建築費評点数を算出したところ、この評価の方法は、再建築費の算定方法として一般的な合理性があるということができる。また、評点1点当たりの価額1.1円は、家屋の資材費、労務費等の工事原価に含まれない設計監理費、一般管理費等負担額を反映するものとして、一般的な合理性に欠けるところはない。そして、鉄骨造(骨格材の肉厚が4oを超えるもの)の店舗及び病院用建物について評価基準が定める経年減点補正率は、この種の家屋について通常の維持管理がされた場合の減価の手法として一般的な合理性を肯定することができる。
         そうすると、A市長が本件建物について評価基準に従って決定した前記価格は、評価基準が定める評価の方法によっては再建築費を適切に算定することができない特別の事情又は評価基準が定める減点補正を超える減価を要する特別の事情の存しない限り、その適正な時価であると推認するのが相当である。(最高裁(2小)平成15年7月18日判決・平成11年(行ヒ)第182号、判決理由抄録)
     
 
(3)
  建築費と固定資産評価基準による再建築費の関係
 
   
  家屋の意義等
   
 
(1)
 
家屋の意義
法341V
取扱通知第3章第1節第1二
不動産登記事務取扱手続準則(法務省民事局長通達)136
       
       
       固定資産税における家屋とは「住家、店舗、工場(発電所及び変電所を含む。)、倉庫その他の建物をいう。」とされ(法341V)、「家屋とは不動産登記法の建物とその意義を同じくするものであり、したがって建物登記簿に登記されるべき建物をいうものであること。」とされている(取扱通知第3章第1節第1二)。
     
 
(2)
 
家屋の認定
(不動産登記事務取扱手続準則136)
   
@
  認定の基準
         家屋とは、屋根及び周壁又はこれに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものをいう。
   
A
  特殊な構造・用途の建造物
         家屋であるかどうかを定め難い建造物については、次の例示から類推し、その利用状況等を勘案して判定すること。
         
     
 家屋として取り扱うもの
        ・ 停車場の乗降場及び荷物積卸場。ただし、上屋を有する部分に限る。
        ・ 野球場、競馬場の観覧席。ただし、屋根を有する部分に限る。
        ・ ガード下を利用して築造した店舗、倉庫等の建造物
        ・ 地下停車場、地下駐車場及び地下街の建造物
        ・ 園芸、農耕用の温床施設。ただし、半永久的な建造物と認められるものに限る。
       家屋として取り扱わないもの
        ・ ガスタンク、石油タンク、給水タンク
        ・ 機械上に建設した建造物。ただし、地上に基脚を有し、又は支柱を施したものを除く。
        ・ 浮船を利用したもの。ただし、固定しているものを除く。
        ・ アーケード付街路(公衆用道路上に屋根覆を施した部分)
        ・ 容易に運搬し得る切符売場、入場券売場等
         
   
判例
 新築工事中の家屋の判定
         思うに、固定資産税は、家屋等の資産価値に着目し、その所有という事実に担税力を認めて課する一種の財産税であるところ、新築の家屋の場合は、一連の新築工事が完了した段階において初めて家屋としての資産価値が定まり、その正確な評価が可能になるというべきである。また、新築工事中の建造物が、工事の途中においても、一定の段階で土地を離れた独立の不動産となる場合のあることは否定できないが、独立の不動産となる時期及びその時期における所有権の帰属を認定判断することは課税技術的に必ずしも容易なことではないのであって、工事途中の建造物を課税客体とすることは、固定資産の持つ資産価値に着目しつつ明確な基準の下に公平な課税を図るべき固定資産税制度の趣旨に沿うものとはいうことができない。(略)以上のような固定資産税の性質目的及び地方税法の規定の仕方からすれば、新築の家屋は、一連の新築工事が完了したときに、固定資産税の課税客体となると解するのが相当である。
         これを本件について見るに、原審の適法に確定したところによると、本件建物は、注文者と請負人との間の請負契約に基づき新築された鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根地下1階地上12階建店舗・事務所・旅館で、昭和50年1月1日現在においては、基礎工事、鉄骨鉄筋工事及びコンクリート工事が完了し、コンクリートの壁及び床もほぼ出来上がっていたが、内部仕上工事、すなわち床工事、内壁工事、天井工事、照明器具の設置等が全体として未完成の状態にあったところ、請負人は、同月一杯かかって右内部仕上工事を完成し、同年2月に請負代金の約80%を受領して本件建物を注文者に引き渡した、というのである。そうであるとすれば、本件建物は、昭和50年1月1日現在においては、一連の新築工事がいまだ完了しておらず、したがって固定資産税の課税客体となっていなかったもので、同年2月ころに初めて課税客体となったというべきであるから、昭和51年度においては固定資産評価基準にいう「新増分の家屋」に該当するものであり、このことを前提とする本件不動産取得賦課決定は適法というべきである。(最高裁(二小)昭和59.12.7判決・昭58(行ツ)第19号、新日本法規出版「新判例体系」)。
 
   
  家屋評価の仕組み
   
 
(1)
 
評価額の算出方法
(評価基準第2章第1節一)
     
評 価 額
評 点 数
×
評点一点当たりの価額
       
 
(2)
 
評点数の算出方法
(評価基準第2章第1節二)
       
     
評 点 数
再建築費評点数
×
損耗の状況による
減点補正率
×
需給事情による
減点補正率
       
 
(3)
 
再建築費評点数の算出方法
(評価基準第2章第2節二6、第3節二6)
   
新増分家屋
     
再建築費評点数
標準評点数
×
補正項目に係る補正係数
×
計算単位の数値
         
   
@
 
部分別による再建築費評点数の算出方法
(評価基準第2章第2節二、第3節二)
       家屋の部分別ごとに、使用されている資材から評点項目を選択し、標準評点数を付設する。
       それぞれの部分別ごとに定められている補正項目について、必要な補正を行う。
       それぞれの部分別ごとに計算単位の数値を乗じて、部分別ごとの再建築費評点数を求める。
       部分別ごとの再建築費評点数をすべて合計して、再建築費評点数を求める。
         
      [再建築費評点基準表の構造・用途別の決定の際の留意事項]
       
 評価対象家屋の現実の使用状況のいかんにかかわらず、その家屋の本来の構造により決定すること。
       
 家屋の構造の実態からみて、直ちに適用すべき評点基準表を定めることが困難なものにあっては、その家屋に最も類似する建物に係る評点基準表を適用すること。
       
 1棟の建物で2以上の異なった構造を有する部分のある家屋については、それぞれの部分について、それぞれに対応する評点基準表を適用すること。
         
   
A
 
比準による再建築費評点数の算出方法
(評価基準第2章第2節三、第3節三)
       標準家屋を決定する。
       標準家屋に@によって再建築費評点数を付設する。
       比準家屋に係る再建築費評点数を、標準家屋の部分別再建築費評点数又は再建築費評点数に比準して付設する。
         
   
B
 
在来分家屋に係る再建築費評点数の算出方法
(評価基準第2章第2節四、第3節四、第4節)
   
在来分家屋
       
再建築費評点数
前評価基準で求めた標準評点数
×
再建築費評点補正率
         
         個々の在来分家屋の前基準年度に適用した固定資産評価基準によって求めた再建築費評点数に再建築費評点補正率を乗じて算出する。
         
       
 新築時に高級であった家屋に使用されている資材等が、その後の建築技術革新等によって、現在では安価なものになったり、同時期に一般的によく見られた資材、構法等が、現在では伝統的希少価値を持つようになり、現時点において実際に施工するとすると非常に高価なものになってしまって、新築時における当該家屋相互間の位置が変化してしまう等の不合理を生じさせない公平な方法
         
        (参考)
       
  平成15年度再建築費評点補正率  
木造家屋  0.96
     
非木造家屋  0.96
       
 
(4)
  再建築費評点基準表
   
@
  再建築費評点基準表の種別等
     
 木造家屋再建築費評点基準表 (評価基準別表第8)(17種類)
     
 非木造家屋再建築費評点基準表(評価基準別表第12)(12種類)
     
 住宅・アパート用工場量産組立式(プレハブ方式)構造建物に係る再建築費評点基準表(準則)(3種類)
     
 専用住宅用丸太組構法建物に係る再建築費評点基準表(準則)
         
   
A
 
部分別
(評価基準第2章第2節二3、第3節二3)
         部分別は、家屋の表面に現れた部分から内部の隠れた部分について推定して評点付設ができるように区分してあり、固定資産評価基準により評点を付設するための便宜的な区分であるので、建築の専門家が用いる工事別区分や工事見積書上の分類などとは異なるものである。
         
   
B
 
評点項目及び標準評点数
(評価基準第2章第2節二4、第3節二4)
     
 評点項目
         再建築費評点基準表の部分別区分に応じて一般的に使用されている家屋主要材料、仕上げ材及び建築設備の名称等を表示したものであって、標準評点数が設定されており、各個の家屋の再建築費評点数を求める場合の基礎となるものである。
     
 標準評点数
         評点項目に設定されている評点数をいい、標準量(標準的な家屋の各部分別の単位当たり施工量をいう。)に対する工事費を基礎として算出しており、基準年度の賦課期日の属する年の2年前の1月現在の東京都(特別区の区域)における物価水準により算定した工事原価に相当する費用に基づいて、その費用の一円を一点として表したものである。
         
   
C
 
補正項目及び補正係数
(評価基準第2章第2節二5、第3節二5)
     
 補正項目
         評価対象家屋の工事の施工量、施工の程度等が標準評点数の積算基礎とされた工事の施工量等と相違する場合において、その違いを再建築費評点数に反映させる目的で設けられている項目である。
     
 補正係数
         補正項目ごとに標準評点数を補正するために定められている具体的な係数である。
         
   
D
  計算単位
         
   
E
 
床面積の算定
(評価基準第2章第2節二2、第3節二2)
         再建築費評点数を付設する場合の計算単位として用いる床面積は、各階ごとに壁その他区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として算定した床部分(階段室又はこれに準ずるものは、各階の床面積に算入するものとし、吹抜の部分は、上階の床部分に算入しないものとする。)の面積によるものである。
       
 
(5)
 
市町村長による再建築費評点基準表の補正等
(評価基準第2章第1節六)
    @   再建築費評点基準表の補正
        評点項目及び標準評点数がないとき、その他家屋の実態からみて特に必要のあるとき
       他の用途の再建築費評点基準表から転用する方法
       類似の評点項目に係る標準評点数を補正する方法
       取得価格等を参考に標準評点数を求める方法
         
   
A
  再建築費評点基準表の作成
        (留意事項)
       総務大臣が定めた再建築費評点基準表のうちに示されている家屋の構造、様式、使用資材又は各部分別の施工量等が当該市町村に所在する家屋の構造等と著しく相違することにより、相当数の家屋について適正な再建築費評点数を算出することが困難である場合又は適当でない場合等において、当該市町村の家屋の構造等の実態に応じ、別に再建築費評点基準表を作成することができるものであること。
       アの再建築費評点基準表の内容、様式等は、総務大臣が定めた再建築費評点基準表に準じて定めるものであるので、各評点項目に応ずる標準評点数は、総務大臣が定めた再建築費評点基準表のうちに示されている各評点項目に応ずる標準評点数の積算方法等に基づいて作成することを要するものであること。
       アの再建築費評点基準表に示される標準評点数は、基準年度の賦課期日の属する年の2年前の1月現在の東京都(特別区の区域)における物価水準により算定した工事原価に相当する費用の一円を一点として表わすものであること。
       
 
(6)
 
損耗の状況による減点補正率
(評価基準第2章第2節五、第3節五)
   
@
 
経年減点補正率
(評価基準別表第9、13)
       経年減点補正率
         経年減点補正率は、家屋を通常の維持管理を行うものとした場合において、その年数の経過に応じて通常生ずる減価を基礎として定められている。
     
 積雪寒冷補正率
(評価基準別表第9の2)
        ・ 木造家屋
       
   積雪寒冷地域に所在する木造家屋の経年減点補正率は、別表第9の2積雪寒冷地域の級地の区分に応じ、上記の経年減点補正率を5%から最高25%減ずることとされている。
        ・ 非木造家屋
       
   木造家屋に係る積雪寒冷補正率が100分の18以上の地域に属する市町村に所在する非木造家屋のうち、構造が軽量鉄骨造、れんが造又はコンクリートブロック造の非木造家屋については、経年減点補正率を3%又は5%減ずることとされている。
         
       
木造家屋に係る積雪・寒冷級地別補正
率一覧表(次の率を1から控除した率)
級地区分
積雪級地
寒冷級地
1級地
0.10
0.05
2級地
0.15
0.08
3級地
0.20
0.10
4級地
0.25
0.13
5級地
-
0.15
 
非木造家屋(「軽量鉄骨造」、「れんが造」、
「コンクリートブロック造」に限る。)に係る
経年減点補正率の補正率一覧表(同左)
木造家屋に係る
積雪寒冷補正率
経年減点補正率の割増率
0.18
0.03
0.20
0.23
0.25
0.05
         
        ・ 市町村の廃置分合又は境界変更があった場合の取り扱い
       
(評価基準第2節五1(2)第3節五1(2))
       
   基準年度の2年前の4月1日現在の市町村の区分で告示された後に、市町村の廃置分合又は境界変更があった場合の級地区分の取扱いは、当該廃置分合又は境界変更前の市町村ごとの級地の区分による。
         
   
A
 
損耗減点補正率
(評価基準別表第10)
       損耗減点補正率は、別表第10部分別損耗減点補正率基準表によって当該家屋の各部分別ごとに求めた損耗残価率に当該家屋に係る経年減点補正率を乗じて各部分別に求めるものとされている。この場合における損耗残価率は、各部分別の損耗の現況を通常の維持管理を行うものとした場合において、その年数の経過に応じて通常生ずる損耗の状態に修復するものとした場合に要する費用を基礎として定められており、天災、火災その他の事由により経年減点補正率によることが適当でない家屋について適用する。
       
 
(7)
 
需給事情による減点補正率
(評価基準第2章第2節六、第3節六)
     需給事情による減点補正率は、建築様式が著しく旧式となっている家屋、所在地域の状況によりその価額が減少すると認められる家屋等について、その減少する価額の範囲において求めるものとされている。
       
 
(8)
  評点一点当たりの価額
   
@
  本則規定(評価基準第2章第1節三)
         
       
評点一点当たりの価額
提示平均価額×総床面積
付設総評点数
         
     前記算式によることが原則であるが、在来分家屋について台帳価格の据置措置がとられていることから、この方法によることができないため、次の経過措置に定める方法によることとされている。
         
   
A
  経過措置(評価基準第2章第4節二)
     評価基準第2章第1節三にかかわらず、次の方法により求めた金額を基礎として市町村長が定める。
         
       
評点一点当たりの価額 1円 × 物価水準による補正率 × 設計管理費等による補正率
(小数点以下二位未満切捨て)
         
       物価水準による補正率
       
 木  造  指定市は、1.00、0.95、0.90の3段階
   なお、指定市以外の市町村にあっては、原則として当該市町村の所在する都道府県の指定市の率によるものとする。
 非木造   全市町村   1.00
       設計管理費等による補正率
       
 木  造   全市町村   1.05
 非木造   全市町村   1.10
 木造家屋及び非木造家屋ともその床面積がおおむね10u以下の簡易な構造を有する家屋については設計管理費等による補正率は1.00とする。
   
   
 
   
  評価の均衡等
   
評価基準第2章第1節三2、3
法73の21C、401@D、419@、422の2@
 
(1)
  提示平均価額の通知(評価基準第1節三1後段、2、3)
       
   
@
  総務大臣による指定市に対する提示平均価額の通知
   
A
  都道府県知事による指定市以外の市町村に対する提示平均価額の通知
         
 
(2)
  固定資産の価格の修正等に関する勧告等
   
@
  価格等の修正に関する道府県知事の勧告(法419@)
   
A
  価格等の修正に関する総務大臣の指示(法422の2@)
         
 
(3)
  価格の決定についての道府県知事による助言(法73の21C、401@D)
       
       
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  価格の据置制度と評価替え
       
法341E〜G、法349
評価基準第2章第4節三
   
@
  基準年度
       基準年度は3年ごとと定められており、平成15年度は基準年度である。
   
A
  地方税法による価格の据置き
       家屋に係る課税標準の基礎となる価格は基準年度ごとに見直され、課税台帳等に登録されたものであり、基準年度の翌年度、翌々年度である第二年度、第三年度の課税標準は、家屋の改築、損壊その他これらに類する特別の事情がないときは、この基準年度に登録されたものとするとされている。
   
B
  評価基準による価額の据置き
       基準年度において家屋の評価額が見直された際に、その見直し後の評価額が前年度のその家屋の評価額を上回る場合は、その前年度の評価額に据え置かれる。
       
       
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  評価基準(家屋 平成15年度)の改正点
         
 
  平成14年7月9日自治省告示第409号による改正
         
 木造家屋再建築費評点基準表及び非木造家屋再建築費評点基準表の標準評点数を、平成13年1月現在の東京都(特別区の区域)における資材費及び労務費を基に積算替えした。
 木造家屋再建築費評点基準表の評点項目の大幅な整理合理化を行った。
 木造家屋再建築費評点基準表に新たな部分別として「仮設工事」を設けた。
 在来分家屋の評価替えに用いる乗率について、再建築費評点補正率として評価基準において示すこととした。
 積雪級地の区分の指定を10年ぶりに見直した。
 いわゆる据置措置及び不均衡是正措置について、引き続き措置した。
  (プレハブ準則及びログ準則)
 木造家屋及び非木造家屋再建築費評点基準表に準じ、標準評点数の積算替えを行った。
 プレハブ準則は、主に非木造家屋再建築費評点基準表に準じていたが、木質系及び軽量鉄骨系プレハブ住宅の主体構造部以外の部分別については、木造家屋再建築費評点基準表に準じることとした。
         
 
  平成14年12月6日自治省告示第656号による改正
     木造家屋に係る物価水準による補正率について、山口市及び長崎市の率を0.90から0.95に改正し、浦和市をさいたま市に改正
     
 
 
9家屋の評価方法(図)  
   
新増分家屋の評価


   
在来分家屋の評価